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働く理由_座談会Bグループ

 
●この仕事をしていてよかったと思った経験はありますか?
 
谷:
編集の仕事を始めて、初めて自分が企画して、オリンピック選手の道具を作っている職人さんを紹介する『メダルへの伴走者』という本を作りました。そのとき中学生の男の子から、アシックスの三村さんのような職人さんの仕事につきたいというハガキをもらって、自分がつくった本が誰かの人生を良い方に変えることがあるんだと気づいてそこから抜けられなくなりました。本の力ってやっぱりすごいなあと思ってこの仕事をしています。今この仕事をさせていただいているという感謝の気持ちが大きいです。
自分のためにしていると行き詰りますが、誰かのためにしたことが、自分にもどってくると、喜びが何倍にもなって戻ってくる気がします。
鈴木(女性):
私は仕事をしていて苦しい時期に、すごくまわりの方に助けていただいたんですね。自分を支えてくれている人たちのために仕事をするのも悪くないなあと思って、どういうことをしたら喜んでもらえるだろうと考えて仕事をしていて、喜んでもらえたときに自分がここにいる意味があったなあと思いました。
鈴木(男性):
働いていてよかったなと思ったのは3つあって、まず移動してから、自分らしく仕事ができるようになったことと、あと、セミナー講師も自分でやるんですが、お客様によろこんでいただいたり、お手紙をいただいたり、講演を聴いて泣いてくれたり、感動してくれたりするとすごくよかったなあと思います。あともう1つは、仲間が喜んでくれたときですね。新規のプロジェクトをやったときに、チャネル開拓から戦略からマーケティングから2人だけでやっていて、その仲間が最初はあまりやる気がなかったのが元気になっていったのが、すごくうれしかったです。
大橋:
私も3つあります。会社を通して仕事をするというのは、お客様に必要とされることだと思います。なので、忙しいプロジェクトが終わったあとなどに、「大橋さんでよかった」と言ってもらうことが純粋にうれしいです。あと、学生時代はNGOにいたので、ビジネスで働くか、NGOに残るか迷ったけど、プロとして働いている人はすごくかっこいいし、お話を聞いていると視点や世界がどんどん広がって、今の仕事していてよかったと思います。それから、週末、林業の仕事をしてきたんですけど、インターンの子達が、世の中の役に立ちたいけど、貧困はなくならないし何をしたらいいかわからないと悩んでいたので、私は社会人になってこういう風に思ったよと、自分の経験を伝えることができて、そういう意味で社会に出て仕事をしてすごくよかったなあと思います。
松永:
僕もいっぱいあります。今日も学生と話しているときに、目がきらきらしてきて、それを見ているとほんと幸せだと思います。ただ僕は仕事もプライベートもないので、仕事をやっていてというのとはちょっと違う感覚かもしれないんですけど。僕もセミナー講師をしていて、毎月親友の会社に研修をしているんですけど、みんなが泣きながら「この会社でよかった」というんですね。その空間にいられることが幸せですね。幸せ感を共有している場所というか、そこに関われることが幸せだと感じています。
 
 
●これまでの話から、どんな「働く理由」が見えてきましたか?
 
谷:
だいたいみなさんのを総合すると、誰かのために働く、感謝の声を聞きたい、「自分らしく」というのがキーワードとしてたくさん出てきましたよね。
大前:
「自分らしく」というのは、どんな時やどういう状態が自分らしいですかね?
鈴木(女性):
飾らないとき、素でいられるとき、無理をしないときでしょうか。よく見せようとしないときが、自分らしいかなあと思います。
鈴木(男性):
自分は10ぐらいのものをガラっと変えて、例えば20にするのが好きなので、「何かを変える」ということを行えているときの自分でしょうか。社内のシステムの変革に関わることには喜びを感じていますね。
大橋:
私は本能のままに感じたままやっているとき、「楽しい、嬉しい」という感情のままに実行しているときが自分らしいと思っています。やらなきゃいけないことを優先していると、感情がつぶれていって自分らしくなくなってくるかなと思います。
松永:
僕は等身大で生きていることが自分らしいかなと思います。時を忘れられる、何も考えていない、そのまんまでいい、存在そのもののままでいいとき。子供はそんな感じですよね。
大前:
さらに質問をしていいですか?夢とか目標というのは、何かしらきっかけがあってみなさん見つかったと思うんですが、見つからないという方もいらっしゃるじゃないですか。そういう見つかる人と見つからない人の違いは何だと思いますか?
松永:
僕は周りの人影響、環境って大きいと思います。物心ついた頃から父親が起業をしているのを見ているので、仕事=起業というふうに思っています。父親は今48なんですが、その年になってもまだチャレンジしているんですよ。いつどんなときでも、自分らしくやっているように見えるんです。僕にとってはある意味憧れの存在です。両親が一番接するじゃないですか。だから、小さいときに父親が仮面ライダーのような存在だったんです。テレビの仮面ライダーは週に1回、30分だけだけど、毎日会う仮面ライダーが父親なので、それを見て子供はどう育つかですよね。あと僕の周りは応援してくれる友人、やりたいことを言うとそれに対して自は何ができる?と聞いてくれる人が多いけど、例えばいろんな人からできない理由を言われ続けると、また違ってくるかも。夢を持てなくなるかもしれませんね。
鈴木(男性):
社内にいると、離職率が低いので、あまり考えないのですが、外の勉強会などに参加するようになって、いろいろな方と接していて、あるとき会社は手段なんだと気づいたときに、他のこともできるように夢を再構築しようと思いました。そういう意味で人との出会いというのはありますね。
鈴木(女性):
そうですね。夢を持っている人にあうということでしょうか。私は弟がサッカー選手になりたいとずっと言っていて、それをイキイキして語る姿がいいなあと思っていました。私も、誰に何を言われても、「こういうことがしたいからこれをやってます!」といえるものが欲しかったですね。特に自分の進路を考えるときに、弟に対してのうらやましさが増しました。
大前:
ロールモデル的な人の影響もあるけど、問題意識なんかもありませんか?先ほどの大橋さんの地理の教科書の例とか。
大橋さん:
それもありますけど、私は母親の影響も大きかったです。「自分がこれだと思うものを持つのは大事」とずっと母親に言われ続けたので、ずっとアンテナを張って生きていたんですね。だからそれが見つかったと思います。ただ、妹は真逆なので、環境は重要だけど、その人の個性と環境のマッチングというのもあるのかなあ。あと、夢と目標はなくてもいいと思います。自分がどう生きたら幸せかってわかっていて、そうやって生きていればいいんじゃないかなあ。何かに追われるように「夢を持たなきゃ、目標を持たなきゃ」という人を見るのもつらい気がします。その人らしさをもっと大事にしてあげる方がいいですよね。
 



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